イノシシと対峙・・・20/08/10

先日、草刈機で刈った林の中の遊歩道を、植木鋏みで周りの枝など切って歩き易いように仕上げ作業中の出来事。

草刈りのとき、ヤマユリに気付いたらそこは切らないようにするなど気をつけていたのに、今日、その部分に差し掛かったら、地面が掘られてユリが倒されていた。
球根は無くなっている。

一昨年居なくなったはずのイノシシがまた来たのか?とイヤな気分になった。

そこから数歩進んで何気なく向こうを見たら、4mほど離れた先にこっちを見ているイノシシが居たのでドキっとする。
よく見ると体長50~60センチぐらいで牙もないので、子供のイノシシのようだ。
黒っぽいブタにも見えるので、あまり怖さを感じない。
カメラを持っていたら、このイノシシを撮りたかったが、所持してないのが残念

この時、以前テレビで見た知床半島だったかな?漁業の人たちが寝泊まりする作業場付近に現れる大きな熊を大声でしかりつけて追い払うおじさんの映像場面を思いだした。

人間の縄張りにやたらと近づかないように教えておいた方がお互いのためだ、と考えてあの方式で追い払おうと決心した。

自分に向って突進してきた場合に備えて、植木鋏みを両手で構え、腹に力を込めて「コラー!」と叫びながら迫って行ったら、相手は横に少し逃げた。
でも、すぐ立ち止まってこっちを見ている。
弱みは見せられない、とまた迫っていったら、また逃げて立ち止まる。
イノシシも私が草を刈って開いた遊歩道上を動いていくのがちょっとおかしい。

手ごろな石を見つけたのでぶっつけて脅かそうと投げた。
右肩痛でしばらく右手を強く振る動作をしてないせいか、石は力なく見当はずれの方に飛んでいった。
しかし、これで相手はちょっとビビったのか、藪の中に逃げて見えなくなった。

家に戻りながら、その辺を見たら、10ヵ所ほど土を掘った跡があり、いずれもヤマユリが被害に遭っていた。
イノシシは今、まさに食事中だったらしい。 それで、すぐ逃げ出すのを躊躇してたのか?と少し納得。

家のすぐそばの南側と北側に支柱を立てて大事にしている8本のヤマユリは無事だったので、ほっとした。
花はとっくに終わってるけど、タネが出来ていて、これが熟した秋の終わりごろには風に乗ってあたり一面に飛び散る。
ヤマユリでいっぱいの庭にしたいので、晩秋まではしっかり育てたいと思っている。

昼食後、念のため外にチェックに行くと、「ウーン、参った」
大事にしていたもの含む10数か所が新たに食い荒らされていた。

悔しいけど相手が1枚上だった。
こっちが家の中に入ったのを見極めて悠々とすぐ家の側までやって来たようだ。

調べたら全部で20数本のヤマユリの球根を食い荒らしていき、残ったのはあと3本ほど。
これもこの先いつやられるかわからない。
腹が立つけけど、防ぎようがない。

ただ、球根がなくても茎が折れたりちぎれたりしてなければ、タネを実らせるまでヤマユリを生かしておくことは出来るかもしれない。
ヤマユリは茎が地面の下に入ったところに細い根が集まった部分があり、茎は更にその下に伸びて球根に繋がり、球根の下にもまた根がついている。

球根以下が失われても、茎に根がついていれば、この根から水分などを吸い上げて、ヤマユリは生きていけるんじゃないだろうか?と考えた。
イノシシが掘った穴に根を差し入れて土を掛け、バケツで水を汲んできてたっぷり与える。
茎があまり傷んでないものは、こんなことをしてヤマユリを植え替えてやった。
この後、葉っぱにたっぷり太陽光を受けたら、もう1度球根が出来たらいいなあ、と思っているけど、これはわからない。


北側で球根取られたあと、植え替えたヤマユリ。

この後、南側のユリも助け起こして、植え替えた。
そして、バケツに水汲みに行ったとき、ふと北側を見たら、先ほど植え替えて、支柱に寄り掛からせたはずのユリが倒れている。
えっ!どうして?と近づいてみると、なんとこの一角の3本はまたも、根本を掘られて倒されていたのだ。 先ほど球根を食って行ったくせに、何やってんだよ、もう1度同じところ掘るなんて。
これを見ると、イノシシって、球根の匂いでそこに大好物があるって判断するわけではないってことなのか?
ヤマユリの葉っぱを見て、「オー、この下にうまい物があるはずだ」とか知るのだろうか?
いろいろ新たな疑問は沸いてきたけど、とりあえず、もう一度ここの3本助け起こして植え替えた。
余計な仕事をさせられてしまったけど、すぐ近くに人間が居ること分かっていて、こんなことしてるとは、あのイノシシに対して先ほどの脅しは全然効果がなかったことが明らかになってしまったことでもあった。




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2020年08月10日|ブログのカテゴリー:DIY